top of page

特定整備について

Q1 そもそも特定整備とは何か?

A  認証を要する「分解整備」の対象装置(原動機・動力伝達装置・走行装置・操縦装置・制動装置・緩衝装置・連結装置)に新しく「自動運行装置」を追加すると共に、この自動運行装置の整備には分解を伴わない場合もあることから、「対象装置の作動に影響を及ぼすおそれのある整備・改造にまで定義を拡大」し、従来の「分解整備」という名称を「特定整備」に改めることになりました。

また、特定整備制度が導入されますと、自動車制作者(=自動車メーカー)等に対して、点検整備に必要な型式固有の技術情報を、特定整備を行う事業者等へ提供することが義務付けられます。

改正内容

・認証を要する「分解整備」の対象装置に「自動運行装置」を追加するとともに、対象装置の作動に影響を及ぼすおそれのある整備・改造にまで定義を拡大し、名称を「特定整備」に改める。

・自動車制作者に対し、点検整備に必要な型式固有の技術情報を特定整備を行う事業所等へ提供することを義務付ける。


One point

分かりやすく言えば、従来の分解整備では上記の7つの装置が対象となっていましたが、ここに8つ目の装置が新しく加わったということになります。ただし、この8つ目の装置の整備を行うには新たに認証が必要です。

Q2 今回新たに追加された装置は自動運行装置なのか?電子制御装置なのか?

  対象となる作業は具体的にどんなものがあるのか?

A  自動車の安全な運行に直結するものや、整備作業の難易度が高い(整備要領書やスキャンツールの活用が必要)ものを電子制御装置と呼び、この装置の整備で特定整備の対象となる作業を「電子制御装置整備作業」としています。具体的には以下の3つとなります。


一方、直感的に分かるように「自動運行装置」という言葉が使われていますが、そもそも自動運行装置はレベル3以上の自動運転車という、現状では限られた車種に搭載されるものであり、電子制御装置に含まれる装置の1つということになります。


①衝突被害軽減制動制御装置(いわゆる自動ブレーキ)及び自動命令操舵機能(いわゆるレーンキープアシスト)に用いられる、前方をセンシングするための単眼・複眼のカメラ、ミリ波レーダー及び赤外線レーザー等の取り外し又は機能調整等(ECUの機能調整を含む)により行う、自動車の整備または改造

②その後のECUの機能調整が必要となる、①に用いられる単眼・複眼のカメラ、ミリ波レーダー及び赤外線レーザー等の取り付けられている車体前部(バンパ、グリル)、窓ガラスを脱着する行為

③(レベル3以上の自動運転車が対象)自動運行装置の取り外しや作動に影響を及ぼすおそれがある整備または改造


One point

・スキャンツールをつないでのエーミング

・カメラ、レーダーの取り外し、取り付け角度の変更

・カメラ、レーダー等が取り付けられている車体前部(バンパ、グリル)、窓ガラスの脱着

こういった作業が特定整備の対象となります。


Q3 電子制御装置整備の対象となる自動車は?

A  電子制御装置整備の対象自動車は、保安基準に定められている装置を備えている自動車です。

具体的には、国土交通省の該当ホームページより各メーカーごとに検索できます。


Q4 特定整備制度はいつからスタートするのか?

A  令和2(2020)4月1日より制度は施行されています。


Q5.電子制御装置整備を事業としたいが、すぐには準備ができない。経過装置はないのか?

A.令和2(2020)年4月1日から令和6(2024)年3月31日までは、承認申請の猶予期間としています。同年4月1日以降も電子制御装置整備を事業とすることを前提とした経過措置となりますので、令和2年3月31日以前に下図にある作業を事業として経営していた場合は、この経過措置期間中も事業として経営可能ですが、同年3月31日までの事業実績もなく、電子制御装置整備の認証もないまま事業を継続した場合は未認証行為として処刑の対象となります。

Q6.経過措置終了後、現地調査を強化するのか?またそのやり方は?

A.まだ具体的には決まっておりません。今はどうやったら認証取得をしていただけるかを考える段階ですので。取得の状況を見てからになります。

Q7.令和2年3月31日までに事業場で電子制御装置整備に該当する作業を行ったことのある事業者は、令和6年3月31日までの間は、行ったことのある作業を引き続き行うことができるそうだが、ここでいう作業は実際にユーザーから料金をもらって行うビジネスとしての作業でなくてもよいのか?

A.一部運輸支局によって解釈が異なるようですが、期限までに事業として経営していた方たちのための救済措置であるため、社内勉強会における実習や、社用車に対して行った該当作業は経過措置の対象とはなりません。

令和2年4月1日以降、未認証だった場合は違反となります。


Q8.特定整備制度下の認証のパターンはどのようになるか?

A.従来の分解整備のみを事業対象とするパターン①の場合は、特に変更はなく、電子制御装置整備のみのパターン②、その両方のパターン③はいずれも新たに認証(=青い囲みが含まれるパターン)が必要となります。


Q9.電子制御装置整備は絶対に行わなければならないのか?

A.御社がどの業態なのかによって見解が異なります。

・認証工場の場合

従来の分解整備の対象だった7つの装置しか今後も整備しない!ということであれば、電子制御装置整備の認証を取得する必要は必ずしもありません。

ただし、現状でも販売される新車の9割に電子制御装置が搭載されており、こうした車両が保有車両に占める割合が増えた数年後には、整備工場としての運営は厳しくなるかもしれません。


・指定工場の場合

後述の質問(→Q43等)もご参照いただきたいのですが、認証工場同様に電子制御装置を搭載していない従来の車両のみ整備することも可能ですので、指定工場でも電子制御装置整備の認証を取る必要はありません。

また、作業実績がなくても令和3年9月30日までは電子制御装置整備の作業及び保安基準適合証の交付も可能ですが、10月1日以降は、不可となるため、その時に、電子制御装置を搭載していない従来の車両が入庫しなくなっていたら、事実上、指定工場としての運営ができなくなります。

その期限と同時に指定工場としての役割を終えるつもりであれば問題はありませんが、それ以後も運営したいのであれば、可能な限り早く認証を取得するべきだと思います。 ・自動車車体整備事業者 ・自動車電装品整備事業者 ・自動車ガラス修理事業者 の場合 現在もそれぞれの本業としての作業をするための前工程としてバンパを外す、ガラスを外すといった作業を行っているかと思います。こうした前工程を介せずに本業としての作業が可能ならば問題はありませんが、それはあまり現実的ではなく、電子制御装置整備の認証は必須といえるでしょう。


Q10 特定整備(分解)の認証基準(設備・作業機械等・工員要件)に変更はあるのか?

A 設備(→参照Q11)、作業機械等、工員要件すべてにおいて、従来の分解整備の認証基準から変更はありません。


Q11 電子制御装置点検整備作業場の設置要件は?

A 電子制御装置整備点検作業場の基準、エーミングに必要な寸法は以下の通りです。※右端は特定整備(分解)の作業場の基準です。

※電子制御装置整備点検作業場の天井高さは、「対象とする自動車についてエーミング作業を実施するのに十分であること」としています。

※床面は「平滑であること」としています。


Q12 他の項目は具体的な基準があるのに対して、天井高さと床面については抽象的な印象がある。特に床面の平滑さはどう判断すればいいのか?

A 自動車メーカー等の作成する整備要領書では、電子制御装置整備点検作業場に対して水平を求められていますが、ほとんどの認証工場において、指定自動車整備事業規則(昭和37年運輸省令第49号)で定めている完成検査場を除けば、完全に水平な作業場を有していないことから、水平を確認するのに必要な機器として水準器等の保有を義務づけると共に、要件としては「平滑」であることを求めています。

定例的なものはなく、現地判断にはなりますが、特定整備(分解)の認証基準でも平滑を謳っているので、そちらと同等に扱うということです。

また、天井については現状では規定がなく、実作業で車両をリフトアップして十分なスペースが取れていればよいとしており、定量的な要件は求めておりません。


Q13 特定整備(分解)の作業場の要件はすべての車種で従来通りでよいのに対し、特定整備(電子)の場合は一部の車種では少し大きめの基準となっているのはなぜか?

A 電子制御装置整備点検作業場の基準は、対象とする自動車の標準的な寸法に、エーミング作業に必要な寸法を加えた数値となっているからです。

また、屋内の作業場の奥行きについては、エーミング作業に必要な寸法に、自動車の全部付近での作業スペース分(2m)を加えた数値とし、間口についてはエーミング作業に必要な寸法、自動車の全幅及び作業スペース分(0.5m)を考慮した数値となっています。

大半の車種では従来の基準に収まりましたが、一部の車種では結果的に収まりきれなかったということです。


Q14 作業機械等の要件は?

A 電子制御装置整備点検作業場に求められる作業機械等の要件は以下の通りです。

全部で4項目あり、機器・装置としては点検作業場の平滑さを確保するための水準器及び整備用のスキャンツールの2つです。

スキャンツールにおいては、認証を受けた際に設置したものでは対応できない車種が入庫することもあるため、2台目以降については、共同で保有する整備用スキャンツールを使用することが認められています。

要件の残り2つについては、対象車種の整備に必要な情報の入手体制を確立しておくことになります。

注:作業機械等については、事業場で対象とする車種のうち少なくとも1車種の点検整備が行えるものがあれば良い。

One point

エーミングに必要なターゲット等の専用器具は、自動車メーカー・車種において多種多様であり、全車種のものを1社で保有することは困難であるため、特定整備(電子制御装置整備)の認証要件には求められていません。

ただし、実作業においては必要となることから、自社の入庫状況にあった車種についてのみ入手する方法を確立しておく必要があります。

Q15 整備できる車種を店頭に明示する必要はないのか?

A  必要ありません。従来の特定整備(分解)も同様なのですが、認証を取得していることは「一般的な車なら修理できます」ということを示すものだからです。ただし、ユーザーの利便性を考えて明示するのは1つの方法として、ありだと言えるでしょう。


Q16 整備に必要な情報の入手体制及び自動運行装置に関する技術情報の入手方法は、具体的にどうのような形で証明すればよいのか?

A 自動運行装置以外で必要な情報については、申請書の中に情報の入手体制についての記入欄があるので、そこにご記入いただくのと、整備要領書であれば本またはCDを入手していることを確認できれば大丈夫です。

また、自動運行装置については、現時点では搭載車両が発売されていませんので、実際に発売された時にはおそらく誰に開示してもよい情報ではないでしょうし、メーカーとの契約等が絡むなど少々難しい情報になってくると思います。いずれにせよ、「しっかりと入手体制を確立しています」と示すことが必要となるでしょう。


Q17 エーミング、キャリブレーション作業を確実なものとするためには、アライメントテスターなども必要だと思うが?

A 確かに実務上ではアライメントテスターもあるに越したことはないでしょう。しかし、仮にアライメントテスターを認証要件に加えたとして、どれだけの事業者が導入できるでしょうか?おそらく、メーカーごとあるいは車種ごとに必要となるようなターゲット等の専用器具を認証要件としなかったように、要件はできるだけ必要最低限のものとして、より多くの事業者に電子制御装置整備の認証取得を促すことが自動車ユーザーのためであるということでしょう。


Q18 認証基準を満たす設備用スキャンツールの技術要件はどのように確認すればよいのか?(補助金対象機種がそれに相当すると考えればよいのか?)

A 一般社団法人日本自動車機械器具工業会の該当ホームページにて、要件を満たすスキャンツールが確認できます。

Q19 電子制御装置整備の工員要件は?

A 電子制御装置整備の工員要件は以下の通りです。

注意!

特定整備(両方)を行う場合、選任しようとする「全て」の整備主任者が「1級自動車整備士(1級二輪は除く)」または「1級二輪、2級自動車整備士であって講習を受けた者」である必要がある。

ただし、令和2年4月1日から1年間に限り、事業場内の少なくとも1名を除く整備主任者が講習の 受講が困難で、特定整備(電子)の整備主任者の要件を満たさない場合であっても、この者が令和3年3月31日までに講習を修了する内容を記した計画書を提出することで特定整備(電子)の認証を認め、 引き続き特定整備(分解)の整備主任者として選任できることにする。

なお、この 取り扱いにより特定整備(電子)の認証を受けたものの、令和3年3月31日までに当該整備主任者が講習を修了しなかった場合は、当該整備主任者の選任を解除しなければならない。


One point

1級整備士が在籍していれば、その方を整備主任者としてそのまま申請することが可能ですが、そうでなければ該当する整備士が整備主任者資格取得講習を受講して初めて認証申請が可能となります。


Q20 工員要件で整備士の保有割合には3級整備士も含まれているのに、最低要件には3級整備士が含まれていない。

3級整備士が1名だけでは整備主任者が存在しないことになるから認証が下りないという理解でよいか?

A その通りです。3級整備士は工員数と自動車整備士保有割合の部分でしか人数にカウントされない、3級整備士が1名だけでは整備主任者にはなれないからです。


Q21 特定整備(電子)において整備主任者の資格要件に車体整備士もしくは電気装置整備士(+講習)が含まれているが、特定整備(両方)の同資格要件には含まれていない。分解整備を行うには車体整備士もしくは電気装置整備士だけでは要件を満たさないからという理解でよいか?

A その通りです。特定整備(分解)の自動車整備士の最低要件として、2級整備士以上の資格が必要になります。特定整備(電子)のみであれば車体整備士もしくは電気装置整備士+講習で問題ありませんが、特定整備(両方)では特定整備(分解)の認証も含むため、車体整備士もしくは電気装置整備士のみでは事業場が成り立ちません。


Q22 整備主任者の要件を満たさない場合の緩和措置である、整備主任者資格講習の受講計画書に規定の様式はあるのか?

A 規定の様式はありません。具体的に、いつ・誰が講習を受けて、整備主任者とする内容が網羅できていれば、特に書式は問いません。


Q23 整備主任者の資格要件に必要な講習が未受講でも計画書提出により選任ができるとしているが、令和3年3月31日までに未受講だった場合、未受講の確認はどう行う?

A どういう方が受講されたかを各運輸支局で把握しておりますので、時間をかければ逆に受講されていない方を調べることは可能です。実際には各整備振興会に確認を行っていたただき、必要に応じて通知もしていただくことになろうかと思います。

Q24 整備主任者の選任要件となる、整備主任資格取得講習はいつ、どのような形で実施するのか?

A 各運輸支局にお問い合わせください。地域によっては既に実施された所もある一方、コロナウイルスの影響で開催延期を余儀なくされた所もあるようです。

Q25 主に令和2年3月31日までに行われた特定整備に関する説明会へ参加したことが、国土交通大臣の定める講習(学科講習)を受講したものとはみなされないのか?

A 説明会はあくまでも説明会ですので、説明会に参加したからといって整備主任者資格取得講習を受講したと見なすことはできません。自社に1級整備士が在籍していない場合は、改めて同講習を受講し、試問に合格しない限り整備主任者を選任することはできません。


Q26 学科講習は自動車検査員研修・整備主任者研修(法令)以外に、どういった講習が同等の学科講習として扱われるのか?

A 原則、自動車検査員研修または整備主任者研修(法令)のみが学科講習を受講したものと見なされます。それ以外の研修でも、各支局が認めた講師が行う、同内容のカリキュラムを含むものが学科講習に同等と認められます。

Q27 自習講習は整備振興会またはディーラーで実施するエーミング講習以外に、どういった講習が同等の実習講習として扱われるのか?

A 営利目的を除き、各支局ごとに認定された実習講習が同等に扱われます。会場としてはディーラーや大きな整備工場等で、講師は整備振興会やディーラーの教育担当者や損害保険会社の研修設備講師等が務めるものを指します。


Q28 過去に受講した実習(エーミング講習)が法定の講習と同等であると見なす基準は?また、同等であると認める方法とはどのようなものか?

A 27を参照


Q29 整備主任資格取得講習と同等の実習を受講済みの場合、試問のみを受験することは可能か?

A 試問のみを受講することは可能です。ただし、一般的には学科受講→実習講習→試問という一連の受講・受験を想定してスケジュールを組んでいる所がほとんどですので、試問の受験は少し先の時期のなる=申請できる時期が少し先になるということをご理解いただければと思います。

Q30 自社の設備では収まらない車両が電子制御装置整備のために入庫した場合、断るしかないのか?

A エーミングに必要な寸法はメーカー・車種により異なるため、認証を受けた電子制御装置点検整備作業場では、必要な寸法が確保できない場合があります(→Q11)。

また、事務所及びバンパ交換、ガラス交換などを行うための一定の要件を満たした作業場を有しているものの、電子制御装置点検整備作業場としての要件を満たさない場合は、事務所が存在する地とは別に、電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を用意し、特定整備(電子)の認証を受けることができます。

ガラス交換又はバンパ交換の作業場を有しない場合は、離れた作業場を事業場の一部として認めない。

さらに別の方法として、他の整備事業者の電子制御装置点検整備作業場を共同使用すること(共用)も可能です。ただし、共用は、電子制御装置点検整備作業場、バンパ・ガラス交換の作業場、車両置場に限ります。

自動車分解整備事業者(1社)が他の特定整備事業者の電子制御装置点検整備作業場等を共用するケース


・共用可能例①

電子制御装置点検整備作業場を持たないB工場がA清美工場の電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を共用する。

・教養可能例②

電子制御装置点検整備作業場を有しないb事務所(ガラス交換やバンパ交換等の作業場を有する)が、A整備工場の電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を共用する。

・共用可能例③

電子制御装置点検整備作業場を有するA整備工場、B整備工場がそれぞれの電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を共用する。

・共用不可例①

電子制御装置点検整備作業場を有しないb事務所(ガラス交換やバンパ交換等の作業場を有しない)が、A整備工場の電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を共用する。→事業場の一部として扱わないため、共用できない。


複数の事業者がそれぞれ離れた一つの電子制御装置点検整備作業場及び車両置場をを共用するケース


・共用可能例①

電子制御装置点検整備作業場を有しないD整備工場が、A・B・C整備工場の電子制御装置点検整備作業場及び車両置場をそれぞれ共用する。

・共用可能例②

電子制御装置点検整備作業場を有しないB ・C・D整備工場がA整備工場の電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を複数で共用する。

・共用可能例③

電子制御装置点検整備作業場を有するA・B・C整備工場が、ガラス交換やバンパ交換等の作業場を要するa事務所を共用する。


Q31 離れた作業場の具体的な基準は(距離・移動の所有時間等)?

A 指定自動車整備事業規則で定める検査の設備の共同使用の要件と同じですので、車で1時間程度の距離にある所が離れた作業場として認められます。

Q32 経過期間中でも離れた作業場を指定して業務を行うことは可能なのか?

A 可能です。ただし、経過措置終了後は特定整備(電子)認証を取得することが大前提となります。

Q33 特定整備(分解)については従来通り、離れた作業場は認められないのか?

A 認められません。今回離れた作業場を認めるのは、追加となった電子制御装置整備の作業に必要な面積が確保できない場合の措置であって、認証工場における従来の分解整備については自動車分解整備事業の認証を受けた場所で作業が実施できなければならないことに変わりはありません。

Q34 事業所及びバンパ交換、ガラス交換などを行うための一定の要件を満たした作業場を有しているものの、電子制御装置点検整備作業場としての要件を満たさない場合は、事務所が存在する地とは別に、電子制御装置点検整備作業場及び車両置場を用意し、特定整備(電子)の認証を受けることができるそうだが、「バンパ交換、ガラス交換などを行うための一定の要件」とは具体的にどういったものか?

A バンパ交換やガラス交換を行う作業場の要件は以下の通りになります。この寸法要件の他に、「作業場と事務所等が併設された施設の使用者が容易に認識できること」も求められます。


Q35 電子制御装置点検整備作業場を共同使用すること(共用)に当たって、関係者の間で共用する旨を取り交わす必要があるのか?また、規定の様式はあるのか?

A 特に規定の様式はありません。一般的な契約書を結べばよいでしょう。

Q36 現状では対象車両の入庫は少ないが、特定整備(電子)への対応はしたい。作業を外注に出すことは可能か? A 可能です。これまでの分解整備についても、入庫した認証工場(外注元)からの別の認証工場(外注先)へ整備作業が外注されることがあり、電子制御装置整備においても、その一部または全部を別の整備工場へ外注することができます。また、通常の外注とは別に、構内外注を行うことも可能です。構内外注とは、例えば認証工場(外注元)に自動車ガラス修理業者(外注先)が出向いて、ガラス交換作業を行う場合がこれに当たります。 この場合、両者で書面を交わす等によって、電子制御装置整備の認証を受けている事業者(外注元である特定整備事業者)の責任の下に、当該作業(ガラス交換)が行われることが明確にされていれば、作業を行っている自動車ガラス修理業者等を外注元の工員とみなして作業させることが可能になっているのです。 外注、構内外注共に、元々の依頼をした自動車使用者(カーオーナー)に対して、電子制御装置整備の作業責任を明確にする必要があります。すなわち、「誰が自動車特定整備記録簿に記録するか」が求められるのです。 Q37 構内外注を依頼する際に取り交わす書面について、規定の様式はあるのか? A 特に規定の様式はありませんが、外注元から外注先へ作業指示があった事実を記録として残す必要があります。「残すこと」が重要で、作業指示書という書面でも、メールでの指示でも形式にこだわりません。 One point 最低限守るべき4つの手順があります。 ①どこに不具合があるか外注元で故障診断を行う ②構内外注を頼む際には書面等にて外注元の指示を明確にする ③車両が戻ってきた際に修理内容を書面でもらい、外注元が確認する ④点検整備記録簿を外注元で書く(外注元で作業した旨も記録←目安) Q38 整備記録簿は新しい様式、名称に変わるのか?令和2年4月以降、特定整備(分解)のみの場合でも従来の記録簿を使うことはできないのか? A 改正法施行前に事業場に備えられた「分会整備記録簿」は、改正法施行後に「特定整備記録簿」として使用することができます。 Q39 承認工場(A社)が全部外注した場合、特定整備記録簿は依頼先(B社)で作成することになっているが、依頼元の認証工場はそれをそのまま自動車の使用者に手渡すのか?(依頼元のA社は作成不要?) A 使用者から整備の依頼を受けた認証工場Aが、電子制御装置整備作業を別の整備工場Bに全部外注する場合、電子制御装置整備作業の責任はBにあることから、Bが記載した特定整備記録簿の写しをAは使用者に対して交付することになります。また、使用者から入庫を受けた認証工場A が、電子制御装置整備作業の全てを別の整備工場C(電子制御装置整備作業の認証なし)に外注することは、当然できない。 Q40 A社からB社へ電子制御装置整備を一部外注する際に、「依頼先(B社)では特定整備記録簿または作業実施書を作成し、依頼元(A社)に手渡す」と説明会の資料(下図)にはあったが、整備主任者等資格取得講習のテキストでは「作業実施書」の記録が見当たらない。作業記録の伝達は「特定整備記録簿」に一本化されたという理解でよいのか? A その通りです。最新の対応方法はQ39をご参照ください。 Q41 装置が新しく加わったのに、点検基準に改正はないのか? A 令和3年10月1日から、改正された自動車点検基準が施行されます。 改正される点検基準は以下の通りです。 ・その他の点検箇所に「車載式故障診断装置の診断の結果」を追加 ・大型特殊自動車、非牽引自動車、二輪自動車を除いた自動車に適用 ・1年毎の点検 ・点検は原動機、制動装置、アンチロック・ブレーキシステム及びエアバッグ(かじ取り装置並びに車枠及び車体に備えるものに限る。)、衝突被害軽減制動制御装置、自動命令型操舵機能及び自動運行装置に係る識別表示(道路運送車両法の保安基準に適合しないおそれがあるものとして警報するもに限る。)に限定 Q42 特定整備(電子)の経過措置は令和6年3月31日までだが、整備用スキャンツールは点検基準が改正になる令和3年10月1日までに用意しなければいけないのか? A この時点では経過措置期間中ですので、この期限までに用意しなければいけないということはありません。ただし、実際に作業をするとなるとスキャンツールがなければなければ難しいのではないのでしょうか。今後も事業継続をお考えならば、このタイミングを目安に導入を考える、努力目標としたらよいと思います。 Q43 令和2年3月31日までにエーミングまでの作業を行っていなかった指定工場は、電子制御装置整備に該当する装置を備えた自動車について、特定整備(電子)の認証を受けない限り、点検基準が施行になる令和3年10月1日以降は保安基準適合証を交付できないが、その前に令和2年4月1日以降は電子制御装置整備の作業はできないが保安基準適合証の交付はできるとなっている。令和2年4月1日から令和3年9月30日までの扱いは矛盾していないか? A たしかに特定整備(電子)が未認証のままでは、ご指摘の期間中、電子制御装置整備の作業をすることは認められません。 ただし、電子制御装置を搭載した車両が入庫しても、保安基準不適合がなければ作業をする必要がありませんし、それ以外の分解整備については、作業の必要が出てきても既にお持ちの認証資格で対応できますので、保安基準適合証を交付することは可能です。 とはいえ、入庫してきた全車種の電子制御装置に保安基準不適合がないという保証もありませんので、早めの認証取得をおすすめします。 Q44 経過措置が終了した令和6年4月1日以降は、電子制御装置に該当する装置を備えていない自動車に限定した指定自動車整備事業の指定の新規申請は認められないのか? A その通りです。令和6年3月31日までは経過措置期間中ですので、電子制御装置整備の認証を持たない(=特定整備(分解)のみ)指定工場として認証することは可能です。この場合は、点検基準改正前(〜令和3年9月30日)の基準で指定整備事業の指定を受けることができます。 ただし、同年4月1日以降に新規で指定工場として申請する必要があります。 Q45 令和6年3月31日までに、電子制御装置整備に該当する装置を備え付けていない自動車に限定した指定整備事業の指定を受けていた指定工場は、令和6年4月1日以降も営業を続けられるのか? A 電子制御装置整備に該当する装置を備え付けていない自動車について言えば、令和6年4月1日以降も作業及び保安基準適合証の交付は可能です。 ただし、点検基準が改正となった令和3年10月1日以降で既にこの状態になっているはずですが、令和6年4月1日以降は電子制御装置整備に該当する箇所の整備も、保安基準適合証の交付もできません。 Q46 現在、特定整備(分解)の認証を取得している。特定整備(電子)を追加申請したい。具体的な手続きの仕方、必要な様式や書類は? A 従来の変更と同様に、変更届出・申請書(第2号様式 認証)を整備振興会もしくは運輸支局を通して提出・申請していただく形になります。 支局によって様式を出している所と出していない所がありますので、詳しくは管轄の運輸局または運輸支局にお問い合わせください。参照→P.32 Q47 特定整備(分解)の認証は取得していないのだが、特定整備(電子)のみを新規に申請したい。具体的な手続きの仕方、必要な様式や書類は? A 従来の認証工場と同様に、認証新規申請書(第1号様式 認証)を整備振興会もしくは運輸支局を通して提出・申請していただく形になります。 支局によって様式を出している所と出していない所がありますので、詳しくは管轄の運輸局または運輸支局にお問い合わせください。参照→P.32 Q48 特定整備(分解)のみ必要な場合、手続きは必要ないのか?必要ならば、具体的な手続きの仕方(様式)は? A 経過期間終了後も特定整備(分解)のみを行うのであれば、特に手続きは必要ありません。標章もそのままで問題ありません。 Q49 申請書の様式は、認証・指定・有料認証すべてが1つに統一されるのか?統一されるのならば、それはいつのことか? A 令和2年3月末に通知を出したので、既に統一されています。その他の様式が各運輸支局によってまちまちなため、せめて申請書の様式だけでも統一しようとの流れから統一化が図られた経緯があります。 One point 上記のような回答が国交省・本省で得られましたが、実際に各運輸支局の状況を見渡してみますと、本冊子発行時点では従来通り各様式は別々のものとして扱われているようです。ゆくゆくは統一されるかもしれませんが、いずれにせよ申請する際は地域を管轄する運輸支局に確認を取るのが確実でしょう。 Q50 認証標識を新しくするなら、特定整備(電子)、同(両方)の色を変えるべきではないのか? ※特定整備(分解)は従来のまま A 当初は新しいもの、すなわち特定整備(電子)ができる事業者の認証標識の色を変えようという案が検討会でも出ておりました。しかし、度重なる議論の末、特定整備の分解及び電子も両方できる事業者の認証標識の色を変えることになった(=ステータスの意味合い)のです。 One point 特定整備(分解)のみの認証工場も、特定整備(電子)のみの認証工場も黄色の認証標識なので、自動車ユーザーからすれば「同じ看板の整備工場なのに、何が違うの?何で自動ブレーキの整備ができないの?」と混乱を招くかもしれません。 「自動ブレーキ等の整備は提携先の工場に修理を委託します」「私どもは自動ブレーキ整備の専門工場です」等の、ユーザーにも分りやすい表示をするのもよいかもしれません。

閲覧数:326回0件のコメント

関連記事

すべて表示

認証(特定)指定基準

2020.01.01 自動車整備事業の設立 認証工場と指定工場の違い 自動車の「分解整備」(※)を行おうとする場合は、地方運輸局長の「認証」を受けなければなりません(道路運送車両法第78条第1項)。この「認証」を受けた工場を「認証工場」と言います。 また、認証工場のうち、設備、技術、管理組織等について一定の基準に適合している工場に対して、申請により、地方運輸局長が指定自動車整備事業の指定をしていま

Comments


bottom of page